8.09.2018

南国科学通信 第10回 ペイジランク――多数決と世評

全卓樹
第10回 ペイジランク――多数決と世評

人間は社会的動物なので、生きて行く上で自分の社会の中での評判というのを絶えず気にせざるを得ない。集団の中での各人の発言の重みは、評判に従って決まってくる。「社会的地位」とまで大きな話にせずとも、小さな仲間内での評判に基づいたポジショニングが、毎日を楽しく生きるのには実は一番重要だったりする。

しかし世評というのはどのように決まっているのだろうか。有能だとか、親切だとか、人を乗せるのが上手とか、他人の評価は個々人の何かの美質に基づいているには違いないが、そればかりとも言えず、なぜ彼女はあんな有能で良い人なのに人望がいまいちなのか、あるいは特に優れたとこもない彼の意見がなぜ重きをなすのか、そのような疑問は皆が抱いているだろう。


美人投票(大統領選)
by J. Keppler. 1884.(アメリカ議会図書館蔵)